3.学力が高い友達の中にいると、自分の学力にもプラスの影響がある

学校選びの際に気になるのは、学校やクラスの友達のこと。
子どもにとって良い影響があるのは、どんな子どもたちがいる学校でしょうか。
テキサス州の小学校で、「クラスの仲間の成績が上がると、生徒自身の成績も上がる」と算出されました。
一方で、女子の割合が多かったクラスでは、そうでないクラスと比べて、男女共に成績が高くなりました。
また、人種の割合の増減によって、その人種や他の人種の子どもの成績が高くなったり低くなったりすることもありました。
つまり、仲間の成績とは関係なく、成績に影響を与える要素もあるということです。
もうひとつ、スウェーデンの高校に進学する生徒が、進学のための教育と職業教育のどちらを選択するかという調査があります。
最も影響を与えるのは、子ども本人の成績ですが、本人の成績の影響を除外すると、
「学力の高い仲間がいる場合に、子どもの進学意欲が減退」しました。
一方で、現在の学校よりも平均成績が低い学校へ転校すると、子どもの進学意欲が増加しました。
「子供の学力レベルの少し上の集団の学校に行くのが、成績向上のコツ」ということになりそうです。
参考文献
まんがでわかる「学力」の経済学, 2018 (エビデンスレベル★☆☆☆☆)
Caroline Hoxby, Peer Effects in the Classroom: Learning from Gender and Race Variation, 2000 (エビデンスレベル★★☆☆☆)
Jan O. Jonsson, Carina Mood, Choice by Contrast in Swedish Schools: How Peers’ Achievement Affects Educational Choice, 2008 (エビデンスレベル★☆☆☆☆)