エビデンス

17.所得や学歴より「自己決定」が幸福度を上げる

adash333

2018年、日本の20歳以上70歳未満の2万人の幸福感に関するアンケート調査がを行われました。

調査にはオックスフォード式の心理的幸福感を測る質問を用い、「所得」、「学歴」、「自己決定」、「健康」、「人間関係」の5つについて幸福感と相関するかについて分析しました。
自己決定度を評価するにあたっては、「中学から高校への進学」、「高校から大学への進学」、「初めての就職」について、自分の意思で進学する大学や就職する企業を決めたか否かを尋ねました。

その結果、「幸福感に与える影響力を比較したところ」、「健康」、「人間関係」に次ぐ要因として、所得、学歴よりも「自己決定」が強い影響を与えることが分かりました。(Nishimura, 2019)
 
こどもが何かを「やりたい」と言ったら、やらせてあげるのが、子どもの「自己決定」を尊重することになり、こども自身の幸福度が上がるのかもしれません。
 
また、自分のこどもには、お金持ちになってほしいし、いい大学を卒業してほしいというが親が多いとは思いますが、こどもの進路決定については、親がアドバイスすることがあっても、「最終的な進路を決めるのは子ども自身」の方が、子ども自身の人生の幸福度が上がるのかもしれません。
 
そのためにも、こどもの頃から、服選びなどの小さなことから、「子どもに自分で決めてもらう」ようにするのがお勧めです。
 
https://www.kobe-u.ac.jp/research_at_kobe/NEWS/news/2018_08_30_01.html

参考文献

Kazuo Nishimura, Yagi Tadashi, Happiness and self-determination – An empirical study in Japan,” Review of Behavioral Economics, 2019 (エビデンスレベル★★☆☆☆)

ABOUT ME
えびちゃん
えびちゃん
6歳と3歳の二児の母。 夫婦ともに東大理三出身、東大医学博士。 「エビデンスに基づく教育」で、親も子どももハッピーになれる子育てを応援します。
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